カナダのガイドブックなどに載っている「メープル街道」は、どんなところなのでしょうか。ちょっと調べてみたら、意外な事実が見つかりました。
メープル街道?
カナダ旅行のガイド本を見ていると、「メープル街道」という単語が出てきます。この単語が出てくるどころか、ガイド本のタイトルになっている事すらありますね。
このメープル街道というのは何かというと、ナイアガラ地域からトロントを通り、ケベックシティーあたりまでの観光ルートを指すのだとか。全長約800kmあるそうです。
カエデの木が多いので、メープル街道というのだとか。まあ、そのまんまの名前ですね。秋には紅葉がきれいなようです。
ちなみに、800kmというと、東京広島間くらいの長さでしょうか。あるいは、大阪からソウルも、大体800kmくらいですね。さらには、福岡と上海の間もそのくらいみたいです。
率直に言って、日本人の感覚だと、かなりの長い距離に感じます。観光ルートとしては考えられない長さですよね。
こんな名前で呼ぶのは日本人だけ?
「さすが面積世界2位のカナダの人はスケールがデカい」そんなふうに感じる人もいるでしょう。でも、その感覚は間違いです。というのも、「メープル街道」というのは、どうやら、日本人が勝手につけた名前のようなのです。
その証拠に、「”maple route”」とダブルクオーテーションで囲って検索エンジンで検索すると、関連するページが6,450件しか出てきません。本当にガイドブックに載るような観光地なら、こんなに少ないはずはありません。しかも、多くのページは日本語です。
一方、「メープル街道」で検索すると、関連ページが約419,000件もある事が分かります。もう、誰が見たって、日本でしか通用していない名前としか思えませんよね。
現地ではThe Heritage Highway と呼ぶらしい
The Heritage Highway というのもあるそうです。あるいは、Historic Highway とも呼ばれるそうです。具体的には次のようなルートです。
ただ、このルートだと、全長が1,800kmもあるようなのです。日本語のサイトを見ていると、メープル街道は全長800kmらしいので、ちょっと違うものと考えた方が良いかもしれません。
The Heritage Highway の一部が、メープル街道という事ですね。
知らないと旅行中に恥を書くかもね
以上のような状況ですから、旅行中にメープル街道の事を現地の人に聞いても無駄です。日本人の、おそらく旅行代理店の人か何かが、勝手につけた名前ですから。
Maple route などと知ったかぶって使っても、カナダ人をキョトンとさせるだけです。絶対にやめましょう。
もっとも、日本のガイド本では必ず大きく取り上げられています。ですから、日本人が勝手に呼んでいる言葉と知らずに、現地で使っている人は多いでしょう。ということは、観光地の人だと、意外と知っているかもしれません。
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