カナダについていろいろ調べてみたついでに、経済力に関してもチェックしてみましょう。カナダの経済力って、どの程度あるのでしょうか。
一応はG7の国ですから、それなりの経済力を持っていても不思議ではありません。アメリカ合衆国の隣国という意味では、地理的にも恵まれています。
ただ、どうしてもカナダというと、アメリカのおまけというイメージがあるんですよね。ですから経済的に豊かなのかどうか、よく分かりません。
1人当たりのGDPはアメリカにやや劣る程度
国の豊かさを図るのでしたら、1人当たりのGDP を調べてみるのが手っ取り早いでしょう。ということで、カナダとアメリカの1人当たりのGDP をグラフにしてみました。米ドルベースです。
アメリカはきれいな右肩上がりなのに対して、カナダはかなり凸凹がありますね。まあ、これは、米ドルベースでグラフを作ったからというのもあるでしょう。例えば、カナダとアメリカの金融政策が違えば、それだけで為替レートが動きますから。
とりあえず、このグラフからわかることは、現在のカナダはそこそこ豊かな国であるという事でしょうか。2000年前後だとアメリカとかなりの差があり、豊かとは言い切れないところもあったのですけどね。
ただ、カナダの方が基本的にはアメリカの下にいることから、アメリカほどではないという感じですかね。直近で下がったのは、リーマンショックの影響かな。
カナダの経済の特徴
世界経済のネタ帳というサイトによると、カナダのGDP の構成比は、GDP構成比は以下のようになっているそうです。
一次産業(農林水産): 1.7%
二次産業(鉱業、電力を含む): 28.4%
三次産業(通信や金融、小売などサービス関連): 69.9%
これはもともと、「CIA – The World Factbook」というところから引っ張ってきた数字のようですね。ただ、何年ものかは分かりません。
ちなみに、アメリカはどうかというと、次のようになっています。
一次産業(農林水産): 1.1%
二次産業(鉱業、電力を含む): 19.5%
三次産業(通信や金融、小売などサービス関連):79.4%
カナダもアメリカも先進国なので、三次産業の比率が大きいですね。アメリカと比べるとカナダは、三次産業の比率がちょっと小さいようですね。その代わり、二次産業の比率がその分大きくなっています。
大きな特徴らしい特徴というと、そんなところでしょうか。
失業率は高い
失業率は、2016年の段階で6.98%だそうです。失業率の厳密な定義は国によって違うので、単純な比較はできません。ただ、それでも、日本と比べるとかなり高いようですね。
もっとも、1990年代前半には10%を超えたあたりで推移していました。その時期から比べると、失業率は下がってきたと言えないこともありません。
カナダの貿易相手国
カナダの主要貿易相手国は、次のような感じだそうです。2015年のカナダ統計局の出している数字です。
- 輸出:米国,中国,英国,日本,メキシコ
- 輸入:米国,中国,メキシコ,ドイツ,日本
米国とカナダは北米自由貿易協定(NAFTA)の加盟国だから、貿易が多いのは自然ですね。アメリカとは物理的な距離も近いですし。
そして、昔の宗主国のイギリスと、GFP が大きい中国、日本、ドイツなどが上位にいるという感じでしょうか。分かりやすいという意味では、非常に分かりやすい貿易相手国ですね。
カナダの場合は、アメリカ大陸はもちろん、ヨーロッパともアジアとも貿易をしやすい位置関係にあります。その意味では、貿易には非常に有利そうですね。
カナダは産油国?
多くの先進国の場合、この手のランキングには、石油の輸出国が入ってきます。それが入ってこないということは、カナダはある程度エネルギーの自給ができているのでしょうか。
そこで産油量のランキングを調べてみました。それによると、2016年はカナダは世界で5位なのですね。そんなに石油が出るとは知りませんでした。イランやUAE、クウェートなどよりも多いようです。
ちなみに、外務省のサイトには、カナダの主要貿易品目の輸出の1番目にエネルギー製品とありました。経済規模から考えたらカナダ1国で使いきれる産油量ではありません。当然、どこかに輸出しているという事でしょうね。まあ、多分、アメリカ向けが多いのでしょう。
カナダの通貨単位は?
カナダの通貨単位はカナダドルです。これはどの程度馴染みがあるのでしょうか。
FXなどをやっている人には、当たり前の知識ですよね。しかし、外国為替にあまり興味がない人にとっては、聞きなれない名前かもしれません。
テレビのニュースなどで聞くのは米ドル、ユーロ、英ポンド、人民元、韓国ウォンくらいでしょうからね。
しかし、カナダドルというのは、国際的には比較的取り扱い量の多い通貨です。2011年時点で世界で7番目に多いのだとか。
現在は変動相場制ですが、以前は米ドルとペッグしていた時期もあったようですね。要するに、米ドルとの固定相場制の時代があったようです。
ペッグした時の為替レートは時期によって違うようです。例えば、1米ドルが1.1カナダドルの時期もあれば、1カナダドルが0.925米ドルの時期もあったようですね。
これを書いている2018年6月時点では、1カナダドルが84円台のようです。まあ、変動相場ですので、最新のものをチェックしてください。
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