カナダではカナダ人同士のコミュニケーションが難しい事もあるって事だね

日本では、ほとんどすべての日本人が英語を話せます。ですから、少なくとも日本人同士のコミュニケーションでは、大きな問題は起こりません。

でも、カナダの場合は、英語を母国語とする人も、フランス語を母国語とする人もいます。さらには、それ以外の言語が母国語というパターンも。

これで、良く社会が成り立っていますね。私たちの感覚からすると、非常に不思議です。

カナダ人はこれで困らないのだろうか

カナダの言語に関して、ウィキペディアに面白い記述がありました。ちょっと引用してみましょう。

2006年国勢調査によると、国民の約58%が英語、約22%がフランス語を第一言語としている。約98%が英語かフランス語のどちらかを話し(57.8%が英語のみを、13.3%がフランス語のみを、17.7%が両言語を話すことができる)

この短い記述には、驚かされる点がたくさんあります。

まず、英語とフランス語の両方ができる人が17.7%しかいないという点が驚きです。これって、逆に言うと、57.8%の英語話者は、残りの国民とコミュニケーションを取れないという事ですよね。

そして13.3%のフランス語話者に至っては、残りの9割近い国民とコミュニケーションが取れないという事です。意思疎通をできない人の方が多いわけです。

日本人には想像し辛いです

これで国家ってやっていけるんですね。日本人の感覚だと、ちょっと理解できません。

例えば江戸時代には、各地方で訛りが強かったため、違う地域の人と会話をするのは難しかったと言います。日本でもそういう時代はありました。

でも、その時代は、同じ言葉を話す人達がコミュニティを作っていました。ですから、遠くの日本人とコミュニケーションを取れなくてもたいして問題は無かったわけです。

でも、カナダの場合は、必ずしも言語ごとに分かれて住んでいるわけでは無いようです。要するに、自分と言葉が通じない人が、比較的近くの地域にいるわけです。

例えばカナダの場合、ケベック州にはフランス語話者が多いようです。ですからその中でのコミュニケーションなら、フランス語で問題がありません。

でも、フランス語を母国語とする人は、ケベック州以外にも住んでいます。この人たちのコミュニケーションは、やっぱり大変そうですよね。

一応、英語を母国語とする人とフランス語を母国語とする人は地域的にあるていど分かれているらしいですけどね。でも、一つの都市にまじりあって生活しているのは間違いありません。

自分の話す言語がマジョリティの側なら、まだいいのでしょうけどね。少数派だったら、さぞかし生活は大変なことでしょう。

でも、どの程度大変かは、日本人にはちょっと想像できません。

英語もフランス語も話せない人すらいる

さらに言うと、「約98%が英語かフランス語のどちらかを話し」ということは、約2%はどちらの言語も話せないという事です。2%というとわずかなような感じもしますが、冷静に考えるとかなり多いのではないでしょうか。

学校で言うと2クラスに1人以上は、全く言葉が通じない生徒がいるという感じですからね。

しかも、この調査は、カナダ国民を対象にしたものです。仕事などでカナダにいる外国人の事ではありません。

繰り返しますが、日本人の感覚だとちょっと理解できませんね。でも、まあ、実際にはこういう国も多いのでしょうね。アメリカですら、英語が通じない人もかなり多いという話は聞きますから。


スポンサードリンク

関連した記事を読む


コメントは受け付けていません。