「星の王子さま」で学ぶフランス語文法| 企画としては面白いけど、教材としては偏っている

以前紹介した「『星の王子さま』で学ぶフランス語文法」を読み返してみました。以前読んだ時よりはある程度フランス語が分かるようになった今、当時とはだいぶ違う感想を持っています。

率直に言ってこの本は、初学者向けの本として使いづらいです。その理由は簡単で、出てくる単語が難しすぎるのです。あるいは、使われている例文が長すぎることが多いのです。

これは例文に小説を使っているので仕方がないのですけどね。でも、レベルが低い人が使うと、不都合が多いです。

難しい単語が多いと何が不都合かというと、文法事項以外に注意が向けられてしまうからです。文法について学ぶなら、該当する部分以外は極力やさしくするべきでしょう。焦点がボケるのは、学習効率の低下につながります。

例文が長すぎる弊害も、大体同じです。文が長いと、肝心の文法事項以外の部分に気を取られてしまいます。これも学習効率の低下につながるでしょう。

まあ、「星の王子さま」を読んでみたい人なら、利用価値はあるのだと思いますけどね。一般の初級レベルのフランス語の学習者に勧められるかというと、ちょっと微妙な一冊です。

中級くらいの人なら、選んでも良いのかもしれませんけどね。

NHK の「アンコールまいにちフランス語」が意外と良いよ

最近は初級レベルの人には、NHKの「アンコールまいにちフランス語」が良いのではないかと思っています。文法解説は分かりやすいですし、単語解説や例文もしっかりしています。応用編は読み物としても使えますから、1,300円はお買い得だと思います。

ラジオを聴かない人でも、文法書としてテキストだけ購入すると言うのもアリだと思いますよ。


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