フランス語は英語とくらべ、綴りから発音を特定しやすい言語といえるでしょう。
全てとはいいませんが、かなりの単語は、綴りを見ただけで発音がわかります。
ただ現実問題としては、綴りから発音を特定するのが難しい学習者もいるようです。
私の知り合いで、フランス語を学び始めて2年経つ女性がいます。
その人は、仏検4級にも受かっているので、それなりにまじめに勉強しています。
そんな人でも、未だに新しい単語の発音できません。
文字を見ただけでは分からないといいます。
実際、彼女が初見の文章を読んでいるのを見たことがあります。
その状況は、一言で言って、悲惨でした。
フランス語の単語を読むのはなぜ難しい
フランス語の単語を読むのが難しい理由は何でしょう。
これにはいくつかの理由が考えられそうです。
一つの理由として考えられるのが、複数の文字で一つの母音を表すパターンが多いからでしょう。
例えば、ai とつづると「エ」と読みますし、oi とつづった場合は「ワ」と読みます。
こういったパターンはそれ程多くはないのですが、それでも覚えられずに困っているようです。
もう一つの問題が、鼻母音につくm とかn です。
m とか、n が母音の後に出ると、鼻母音になるのか後ろの母音とくっ付くのか混乱するようです。
あと一つが、e の発音です。
「エ」と発音される場合もあれば、弱い「ウ」と発音される事もあります。
さらには、発音されない事もあります。
これが原因で、混乱する事があるようです。
他の人も以上のようなポイントの理解が不十分で発音できない人が多いのでしょう。
ただフランス語には、このほかにも発音のルールは多いです。
ill の発音とかも、分からなくなりますよね。
確かに、地雷のように読み間違えるポイントは転がっていそうです。
面倒だけど、早い段階に覚えないともったいない
フランス語の綴りと発音のルールは、確かに他のヨーロッパの言語に比べて面倒です。
スペイン語やポルトガル語などは、その気になれば1日で覚えられるでしょう。
何となく難しそうなロシア語だって、1週間あれば読めるようにはなります。
ただ、面倒だからというって、放置しておくのはもったいないことです。
なぜかというと、文字から発音が分かるようになると、学習が容易になるからです。
知らない単語が出てきたら発音が分からないという状態は、言語の学習にとっては大きな足かせになります。
なぜなら、その都度辞書を引くか誰かに聞かないといけません。
恐ろしく非効率なのです。
中国語は基本的には、文字から発音を類推する事が難しい言語です。
漢字をどう発音するのかは、辞書を引くか誰かに聞くしかありません。
ですから、学習者向けの書籍には、ピンインというルビがふってあります。
日本語の漢字も同じですよね。
子供向けの本や外国人向けの本には、必ず振り仮名がふられています。
ようするに、文字が読めないことには、学習のしようが無いのです。
ですから、最初は大変でしょうが、基本的な部分は頑張って覚えてしまいましょう。
入門書の説明も不十分
ただ、ここで一つ大きな問題があります。
フランス語の入門書には、発音について十分に説明していないものが多いのです。
はっきり言って、入門書の説明だけで理解するのは、難しい場合が多いでしょう。
これは、独学をする人には、大きな問題です。
そこで、発音について役に立ちそうな本を2冊紹介します。
もっといいものもあるかもしれませんが、私が知る範囲ではこの2冊は優れていると思います。
参考になさってください。
■ フランス語レッスン初級〈1〉 (マルチリンガルライブラリー)
フランス語の入門書です。
ダイアログと文法解説で構成されています。
入門書としては、深いところまで突っ込んで解説されている本だと思います。
しっかり勉強したい人におすすめです。
もちろん、発音についても詳しい解説がついています。
名前から分かるように、フランス語の発音についてのみかかれた本です。
解説も分かりやすいので、混乱している人はお試しください。
さすがに、一冊丸ごと綴りと発音だけというのは、やりすぎな感じもしますけどね。
困っている人の助けになるのは、間違いありません。
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