モーパッサンの短編小説3編が収録された本です。
左のページにフランス語、右のページに日本語訳と単語の注という構成になっています。
学習者向けの本ではよくある形態ですね。
モーパッサンは「女の一生」(Une vie)などで有名な作家です。
「女の一生」は高校の文学史で習いますから、知っている人も多いでしょう。
有名な作家の作品を読めるということで、最後まで読めばそれなりに達成感が得られる本ではないかと思います。
残念な事に面白くなかった
個人的な感想ですが、文体としては比較的読みやすいものだったと思います。
そういう文体の作家だから、教材に選ばれたのでしょうね。
ただ、語彙のレベルはそうとう高い気がします。
また、ちょっと古い作家なので、現代ではあまり使わないような単語も出てきます。
脚注が付いているとは言え、丁寧に読もうと思えば、かなりの回数辞書を引く事になるでしょう。
そしてこれが一番残念な事なのですが、正直な話、私自身はこの本をあまり楽しめませんでした。
ストーリーが面白いと思えなかったのです。
話の展開も平凡だし、半分くらいまで読むと結末が読めてしまいました。
また、読後感がいまひとつ爽やかでは有りません。
読み終わった後に、何となくもやもやする感じが残ります。
まあ、こういうのはフランス人特有なのかもしれませんが。
とは言え、この手の単語の注が付いたフランス語の読み物はそれほど多くありません。
学習用だと思って、妥協して買うという選択肢はあるかもしれませんね。
あと、「モーパッサンを原語で読んだ」というはったりには使えるかも。
高くない本ですし、興味があったら手にとってみてください。
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